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ゆれる [映画関連]

2006年 西川美和 監督

タブレットでの更新。今後はpcよりも多くなりそうなので、長文は書けなくなりそうです。

さて本作。
公開当時好評を聞いていたのに見逃してしまい、今更の鑑賞になってしまった。

久々に深い満足感を感じる作品。主演二人の確かなお芝居は見応え充分であるが、それ以上にとにかく脚本がすばらしい。スリリングでいて、現実感に溢れ、胸が締め付けられるほどせつない。
見せ方もすごい。
例えば香川照之が、こぼれてしまったお酒を這いつくばって拭いていると、倒れたままの徳利から残ったお酒がしたたり、彼の足をまた濡らす。情けない。そんなことはわかっている。それでも笑顔で床に這いつくばるしかないのが彼の境遇なのだ。それをクローズアップで見せる。うまい。

登場人物の複雑な心境が行動を引き起こすため、そこを謎として様々な解釈がされているようだが、丁寧に汲み取りながら見ていくと、どんな言動にもきちんと必然性がある。彼らを取り巻く環境も実にリアル。

しっかりした内容をうまい見せ方で描いた映画。ゆれる、というタイトルも秀逸。
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コメント 3

カオリ

この作品、録画したまんまになってしまってます。早く観てみなくっちゃ。
ところで、やっぱりタブレットでも文章書くのは大変ですか〜。でも短い分、satocoさんの的を得たレビューがさらに冴えそうですね。また更新を楽しみにしています。
by カオリ (2013-12-17 16:38) 

Sho

satocoさんが書かれた、滴るお酒をズボンに染みこませながら笑顔で酌をする場面は、とても印象に残っています。
ラストシーン、兄がどんな選択をしたのか未だにわかりません。
いろいろと見落としていたものも多い気がします。
又観てみようと思いました。

by Sho (2013-12-29 09:21) 

satoco

>カオリ様
やはりタブレットでは、両手でキーボードを打つのとは比較にならないです...
文章を短くするのは結構エネルギーがいるので、たぶんグダグダなれレビューになると思います。^^;
nice! ありがとうございます。

>Sho様
印象的なシーンの多い映画でしたね。細やかな目線を感じる作品でした。ラストの選択は、見る側の状況に寄っても解釈が変わってきそうですね。いい映画です。


by satoco (2014-01-08 09:16) 

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