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夢売るふたり [映画関連]

2012年 西川美和 監督監督

「ゆれる」を見たときに、西川監督は物事を生々しく描く人だと思った。どんな場面でも現実味があり、それでいて、細やかな演出は雄弁に物語をかたる。
で、本作、主演がどんな芝居もナチュラルかつ的確に見せる松たか子。
この相乗効果が本当にすごい。

ヒロインの人物像は脚本の時点で十分に作り込まれている。それを松たか子が演じると、さらにリアリティあふれるキャラクタになるのである。
悪女で犯罪者。でも大いに共感してしまう。ものすごいゲスな話でもあるのに、きれいごとにせず、でもアリだと思わせてしまう力業。尾籠な場面もどうにか見せちゃう品の良さ。

松たか子はいつもきっちりいい仕事をするけれど、これまでの出演作ではまだまだ役不足の感があった。本作では、松たか子のパワーをかなりのところまでみることができる。狂気じみたうつろな目とか、すごいよ。


勿論ほかもよくて、阿部サダヲ始め、騙される女優の皆さんも適材適所でそれぞれ存在感がある。
阿部サダヲはいわゆるイケメンとは違うが、そう、実際もてる男というのは、彼が演じた貫也のような男性なのである。
女性の目から見て、女性たちの姿も一人一人とてもリアルだ。  

相変わらずの細やかな見せ方も冴えている。さりげないけど凝ってるんだよね。

見てすっきりはしないし、「ゆれる」ほどの感動はないけれど、見応えのある佳作だと思う。
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あぶく

初めまして、あぶくと申します。お邪魔いたします。
松たか子に圧倒されたことを思い出し、コメント残させていただきますね。
西川監督作品の毒にやられながらも、また次を観たくなります。
「さりげないけど凝ってる」って、本当にそうですね。
繊細でリアルに痛みが伝わって来ます。



by あぶく (2014-05-16 00:08) 

Sho

かなり前に、拙ブログでとりあげたことがあるのですが、
松たか子という人は、どうしてこんなにも様々な女の人の心情に思いを添わせることができるのだろう・・と、本当に思います。
顕著にそれを感じたのが、NHKのドラマ「櫂」でした。
その主人公の娘でもいいくらいの実年齢なのに、中年の女の人の、忍耐や覚悟といったものを、表現していたんですよね・・
「小さなおうち」の松たか子を見たかったのですが、こちらの、ちょっと下種っぽいような彼女にも興味が湧きました。

by Sho (2014-05-24 20:49) 

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