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スターウォーズ エピソード3 シスの復讐 [映画関連]

そもそも一本の映画として観てどうこう、という気が最初から全然起きない映画というのも珍しい。
スターウォーズシリーズは、シリーズ通しての世界観が魅力的であり、そしてそもそもその世界観自体が突っ込みどころだらけなのである。
なのでそのうちの一本である本作についても、突っ込みたいところは多々あるが、細かい突っ込みをする気には、ならないのである。

が、物語のメイン、アナキンがいかにしてダース・ベイダーとなったか、についての不満は言わせてもらおう。

映画冒頭の戦争シーンがやや冗長だったため、「長尺だし、こってり描くつもりなのか、ルーカス、やる気まんまんだな」って思ったのだが、それ以降は逆になんでもさらっとあっさり駆け足描写なのだ。アナキンがどうして暗黒面に落ちることを選んだのか理路整然と説明されているが、生身の人間の葛藤が描かれているとはいえないだろう。

そもそもアナキンは暗黒面に落ちると最初からわかっているのだから、それまでのアナキンをうんと善人に描いておけば悲劇性も出るが、そいういう葛藤がなければ、「はい、予定通りですね」なのである。ヘイデン・クリステンセンはエピソード2の時よりはまだ実力の発揮どころがあって嬉しそうではあるが。それでもこんなもんじゃまだ食いたりないだろう。

しかしこれでシリーズがつながり、そして私はシリーズ全部通してスターウォーズの世界が大好きなのである。で、ルーカスは今回もきっちりファンサービスをやっている。今回ももちろん、ヨーダのバトルがすごい。

ストーリィに予想外なことは何一つないため、少しのんびり構えて観ていたのだが、ヨーダ対シディアス、オビ=ワン対ベイダーの戦いのシーンで眼が覚めた。どちらも特に目新しいわけではないけど、ものすごく気合を感じるシーンだった。
ヨーダの方は、この旧3部作屈指のステージ、議会の会議場が戦闘の舞台。激しくライトセイバーを交えながらヨーダとシディアスが会議場の中心の座席にせり上がってくると、背景に膨大な数の座席が見えてくるシーンは圧巻。
オビ=ワン対ベイダーは流れる溶岩と真っ赤な炎をバックに。心理描写の弱い映画だが、この背景が、兄弟同然に接してきた二人の戦いという辛さを浮かび上がらせる。

今回も武闘派のヨーダ、めちゃめちゃ格好いい。
それから、ユアン・マクレガーのオビ=ワンは最初からしゃべり方をアレック・ギネスに似せていたが、今回かなり雰囲気が似てきたのはすごいと思った。


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ken

ルーカスに人間の機微を求めるのは無理というのが
ファンの間での着地点になっているような気がしますね。
そこいらは「小説版」に求めろ、という人もいます。
(だから読み始めたけどあまりに退屈で断念しちゃいました)
でもユアンはすごくいいですよね!
ⅢからⅣへの橋渡しというか、アレック・ギネスに合わせた演技は
感動的でした。
by ken (2005-09-04 18:18) 

satoco

kenさん、ありがとうございます。もともユアンファンだからっていう欲目もあるかもしれないんですが、パダワン時代から、青年期、アレック・ギネスを思わせる今回、と年代ごとにそれぞれの雰囲気を出しているあたり、ほんと感動モノでした。

見終わって一番最初に思ったのが、「もう一度観たい」でした。劇場でもう一度観る時間は取れないので、DVD発売を一日千秋の思いで待ちます。
by satoco (2005-09-05 10:16) 

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