ヴァン・ヘルシング

公開時はちょっとあんまりな評判だったので観なかったのだが、BSだかCSで放送していたので観てみた。

一本の映画として何かしらの感動を期待してみると、脚本のアホさが気にかかってしまってダメかもしれない。主人公ヴァン・ヘルシングはヴァチカンの密命を受けて働くモンスターハンター。記憶喪失で葛藤を背負っている。ドラキュラ伯爵と対決し続けている一族にはいわくがあり、その一族にはヴァン・ヘルシングも関係しているらしい。
と、面白くなりそうな道具立ては揃っているが、そこから発展することがない。対決しました、退治しました、はい、おしまい。一見伏線のように見えたものが放置され、後に残る感慨もとくにない。

が、しかし私はこの映画を結構気に入っている。なぜなら、ヴァン・ヘルシングが格好いいので。というかヒュー・ジャックマンが格好いいので。どんな役をやってもいつもしゃべり方が上品だし、顔はきれいだし、厚い胸板もステキ。ロン毛も似合うなぁ。

フランケンシュタインや狼男など古典的なモンスターもかわいくて好きだ。ただ、ウェアウルフにウルフマンと字幕をつけるのはやめてほしかったけど。ドラキュラ伯爵の芸風がそのまま｢ディアボロス｣のアル・パチーノを安くしたようで、がんばっているとは思うのだが、ちょっと...。

ヴァン・ヘルシングが観たいから続編にも期待しているが、いまやアメコミ・ヒーロー映画でも思想がきちんと語られる時代。次こそは頼むからもう少しいい脚本にしてほしい。