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ラフ [映画関連]

2006年 大谷健太郎監督

「長澤まさみの水着姿が見られるだけでOKだ」と原作者のあだち充は言ったそうだ。
私もそう思う。

長澤まさみといえば、あだち漫画の代表作の一つ、「タッチ」の南ちゃん。才色兼備でスポーツ万能で性格も優しいという絵に描いたような少年漫画のヒロイン南ちゃんを演じて、適役と言われた女優である。さわやかな笑顔と抜群のスタイルと健康的な色気。確かに適役だ。

しかし映画「タッチ」では、南ちゃんが新体操をしているという設定はなくなり、長澤まさみがレオタード姿を披露することはなかった。

あだち充の漫画は感動的な青春のストーリィが素晴らしいため映像化も多いのであるが、一方で登場するヒロインたちの水着姿やレオタード姿やミニスカート姿を見て少年の登場人物たちや少年読者がムフフと喜ぶ、というのも重要な要素なのである。(あくまでもムフフ程度のいやらしさなところがミソ)

映像化作品ではその部分は割愛されやすいのであるが、今回の「ラフ」ではヒロイン長澤まさみが惜しげもなく水着姿を何度も披露しており、しかもカメラワークも足元からなめて撮ったりして健康的な色気を強調している。
結局これが、本作の良さなのではないかと思う。
しかも長澤まさみは顔もすごく可愛く撮れている。映画タイトルが出るシーンでの泳ぎ姿もきれい。

それ以外は特に面白い作品ではないのだが、あだち漫画の少年達が抱くヒロインへの幻想はうまく映画化されたのではないだろうか。

速水もこみちは人気のわりにはドラマの視聴率が振るわず困っているらしいが、この華のなさでは無理もなかろう。

阿部力演じたヒロインの兄的な幼馴染が原作から抜け出たようにイメージぴったりだったのが少し驚きだった。


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