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南極料理人 [映画関連]

2009年 沖田修一 監督

南極越冬隊と料理人。おまけにそこに堺雅人。面白そうだなと思わせる要素のほとんどはこの3つだけで済んでしまっている。うまい設定だ。
そもそも原作のエッセイが面白いんだと思う。未読だが。読んでみたい。

フードスタイリストに飯島奈美で、出てくる料理のおいしそうなことは間違いがない。ほんとにすごくおいしそう。伊勢エビとかローストビーフ(と、言っていいのか)とか。
コメディシーンも一つ一つ面白くできていると思う。
映像もすごくいい。役者も一人ひとり素晴らしい。

が、残念なことにそこからもう一歩がない。脚本が少々未整理なためか、いま一つきちんとメッセージを発しきれていないのである。

男8人で500日の南極越冬隊。日本での日常のしがらみからはその間完全に脱出できるし、部活ノリのような楽しさもあるし、日本と全く異なる気象状況での生活というのは海外旅行の面白さにも通じるところがある。そういう楽しさと、家族と離れ離れのつらさや過酷な環境のしんどさ。どこをどういう風に描くか、作り手に明確な意図がないと、そこに素敵な料理を持ってきておいしいものを食べると元気が出ると言われても、上滑りしてしまうのである。
原作の作者がTV出演していた時は水が貴重な環境での調理の工夫話などをしていて面白かったのだが、劇中ではそのあたりの面白みも特に描かれることもなく。
脚本さえもう少しちゃんとしていたらなあ。残念。

それにしても雪原の映像はきれいだ。ロケ地は網走だそうだが、網走ってすごいところだなあ。
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セックス・アンド・ザ・シティ 2 [映画関連]

2010年 マイケル・パトリック・キング監督

劇場になかなか行けず、ホームシアターでの映画鑑賞が主になると、本作を2011年5月の今頃に見るなどという間抜けな事態に陥ったりする。

劇場公開時、やたらと宣伝がすごすぎるのに違和感を感じていたのだけれど、なんであんなに宣伝しまくっていたのかなんとなく腑に落ちてしまった。
流行の最先端であることがもはやアイデンティティに近いくらいの人々の話だから、ファンにとっても流行かどうかというのはすごく重要だってことである。だからこの映画を話題の映画に仕立て上げることがどうしても必要だってわけである。なるほど。
話題にも何にもなってない今見ると、実に盛り上がらない一本である。

前作はホームシアターで見てもそれなりに楽しめたのだけれど、こちらはどうもぱっとしない。前作はドラマを楽しんだ観客に対しての、最後のプレゼントとでもいうべき、愛があったもんなあ。今回はただ二匹目のドジョウを狙っただけのやっつけ仕事。

最初の結婚式のシーンだけは面白い。結局このシリーズの魅力は大勢のわき役も含めた人々の日常の姿であって、彼らを切り離して4人だけで外国行っちゃってそこで話をまわされてもさして興味が持てないのである。
一応作品のテーマであるキャリーの悩みも前作に比べるとインパクトがないしね。
それでも見ている間はストレスなくさらりと見ていられるという点だけは偉いかもしれない。

ところで私はイスラム文化圏に旅したときに、サマンサのような軽装のアメリカ人観光客をやはり見かけましたよ。現地の人は
「あんな恰好してるからテロに狙われるんだ」
って言ってました。
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空気人形 [映画関連]

2009年 是枝裕和 監督

業田良家の傑作コミックが原作。業田ファンの私はもちろん愛読。
透明感とエロティシズムがあり、ロマンチックで切なく哀しい物語だ。

さて本作。原作以上に詩的で美しく、素晴らしい。
とくに主演のぺ・ドゥナの素晴らしさに冒頭からあまりにも驚いてしまって、映画中盤くらいまでは目を疑いっぱなしだった。

空気人形というのは要するにいわゆるダッチワイフのことである。それがある日心を持ち、自分で歩きだす。外の世界でいろいろなものに出会い、恋をする。というストーリィ。

冒頭、人形が心を持つシーンで釘づけになる。ぺ・ドゥナのイノセントな美しさ。見事なメイクと撮影で仕上げられた、人工的な肌の質感。人形と人間の間である不思議な主人公がはかなく美しく誕生する。
独特のぎこちなさや微妙な表情も絶妙。本作が美しい映画になりえているのはぺ・ドゥナのおかげである。

映画終盤は原作にはないストーリィ。これがびっくりするほどビターな展開だ。そして恋について、生と死について、より深く語られる。原作は短編であるからそのままで映画にするのは難しいが、そこで付け加えられたのが現実味と深みであるというのは、すごく正しい。

都市に暮らす登場人物たちは、空気人形を含めて、みな孤独で切なく、愛すべき存在だ。是枝監督は彼らすべてを、厳しく優しい目で見ている。それがしみじみと伝わってくる作品。
この手の作品の良さを味わえるのは大人の特権というものであろう。
そして何度も同じことを書いている気がするけど、ARATAは何をやってもいいなあ。単に好きなだけか。


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ファーゴ [映画関連]

1996年 コーエン兄弟 監督

うーん面白いなあ。参るなあ。
登場人物たちをかなり冷めた目で描いていてどこにも感情移入するところがなく、起伏あるストーリィも淡々と描かれる。善人のヒロイン、妊婦の保安官に対しても感受移入できないのだから相当な冷め方だ。それでも興味を持って見続けられるのは、抜群の絵作りと演出のたまもの。「ノーカントリー」で映像の完璧さに舌を巻いたが、本作の頃からうまさは突出していた。

「ノーカントリー」と対をなす作品である。本作の冒頭では、現実に起こった事件を元にしているというテロップが出るが、どちらの作品にも、コーエン氏が現実世界の殺伐とした事件から受けた印象を映像化していることは確か。人間は愚かしく、欲深く、物事は思った通りにならずに悲劇的な展開を見せ、そして常識では計り知れない、残酷で狂気に満ちた人物が必ず存在する。
そんな世の中に対するメッセージが、保安官のセリフを通して語られる。

「ノーカントリー」では世界は狂っていて、保安官はそれを諦観を持って眺めているしかなかったが、96年の「ファーゴ」では保安官は犯人を捕らえ、ささやかな幸せの素晴らしさを説き、愛する家族との幸せな場面も描かれる。当時はまだコーエン氏もあきらめていなかったということか。それが21世紀に「ノーカントリー」を撮るころにはずいぶんと荒んでしまい、描かれる世界もずいぶん不条理になってしまった。「ファーゴ」には狂人がいるだけで世界はまだ狂っていなかったと思う。
しかしその予兆はしっかりと描かれている。殺人事件も怖いが、ヒロインが旧友と久々に食事をするエピソードが私はもっと怖かった。病みつつある普通の人々のあまりに淡々とした描き方が怖い。

それにしても本当に、この内容の映画がこんなに面白く見られてしまうなんて、我ながらやや悪趣味なのかも知れない。「ノーカントリー」よりは一般的にわかりやすいストーリィです。
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サンシャイン・クリーニング [映画関連]

アカデミー賞の授賞式は恐ろしい。ちょっと見始めるとついついうっかり何時間も見てしまう。
今年は大好きなアン・ハサウェイの素敵なドレス姿とチャーミングな笑顔を堪能して満足です。助演女優賞を受賞したメリッサ・レオのスピーチに感動しました。
そして「レオン」のお嬢ちゃん、ナタリー・ポートマンが堂々と主演で受賞し、アホ面の男の子だと思っていたジェームズ・フランコが立派に司会をして男くさい役でノミネートもされていて、久々に見たビリー・クリスタルが老けていて(でもやっぱり彼を見ると胸が熱くなりますな)、でもってジェニファー・ハドソンがすっかり痩せて見事なゴージャス美女になっているのを見て、自分が年をとったのを実感してしまいました。

さて助演にノミネートされていたエイミー・アダムズを見ていたら、彼女のいい作品を最近見たことを思い出しました。

2009年 クリスティン・ジェフズ監督

イキイキと力強く生きるいわゆる"負け組"たちを描いた「リトルミス・サンシャイン」のプロデュースチームが製作したのだとか。本作も世間的には負け組と言われているであろうヒロインの奮闘が力強く描かれる。

ヒロインは学生時代は学園のアイドルだったのに今はシングルマザー。清掃の仕事をしながら、ステップアップを狙って資格取得の勉強をしているが、いつもカツカツで不倫相手に援助もしてもらったり。その不倫相手というのは学生時代は対等に付き合っていた元彼だというところがまたイタイ。
家族を振り返ればなんでも舐める癖がたたって小学校を退学になる息子と、すぐに切れてバイトを首になる、典型的なダメ若者である妹、一攫千金を狙って怪しい事業に手を出しまくる父親と、厄介に厄介を重ねたような境遇。そんなヒロインがある日不倫相手から割がいいと聞いて、始めるのが事件現場の清掃事業。血痕や肉片、排泄物、嘔吐、腐乱死体からついた染みなどの痕跡をきれいにする仕事。フラフラしている妹もなんとか引き込み、助言をしてくれるショップ店員とも出会い、なんとかスタートさせるが...というお話。


簡単に紹介を書いただけでずいぶん長くなってしまった。が、話はシンプル。しかしこの複雑な設定が絶妙にリアルでよいのである。

学校では成績もよく、美人でチアリーダーでみんなの憧れだった。その後もまじめにやってきた。しかしちょっとのずれが重なって、数年たつと羽振りよくいい仕事に就いている元彼や元同級生とは大きな格差が。そんな現状に納得できず努力もするし、過去の栄光を思って涙したりも。でも毎日一生懸命生きている。事件現場の清掃というのはきついだけじゃなく危険も多い仕事。普通好きな女性には勧めない。元彼からそんな扱いを受けても、息子のためにたくましくチャレンジ。そんな不器用なヒロインが素晴らしく愛しい。エイミー・アダムズがまた素晴らしくて、「魔法にかけられて」でしか彼女を知らなかった私は大いに驚いた。
人はよいのに失敗ばかりの父と妹もすごくいい。父役はアラン・アーキン。この手の役は彼の独占市場だよね。見ていて苛々するのに憎めない。

姉妹がきつい仕事を果敢にこなしていくのに加えて、亡くなった方に心を寄せてこの仕事の崇高さにまで気づいてゆく様は圧巻。
また、不幸、不運の中にいても、ささやかな夢や希望があるというテーマを象徴しているのが亡くなった母親のエピソード。この見せ方もすごくうまい。

人間手っ取り早く世間をうまく渡りお金のある生活をするのにはなにより要領と器用さが必要だ。不器用な人間は何をやってもあっちこっちガタガタぶつかりながら。そういう生活を描いていながらも、明るく前向きなエンディングが素晴らしい。元気が出る映画。「リトルミス・サンシャイン」ももう一度見たくなった。
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おっぱいバレー [映画関連]

2009年 羽住英一郎

映画を見ず、原作を読まずとも宣伝からの情報だけで予想できるストーリィがほぼそのまま進行。ベタだ。しかも最終的にはみずみずしい青春映画として着地するという点までがベタ。ベタすぎる。しかしこんなにもベタなのに最後まで興味を持って見続けられるし、その結果青春映画としてしっかりとさわやかな感動を感じさせてくれる。これ意外とすごいことなんじゃないだろうか。

ベタなのにいいと思えるのは、本作においておっぱいというファンタジーが見事に成立しており、観客もそのファンタジーを共有できるからである。

時代設定は原作とは異なり1979年に。現代社会では簡単に見られてしまうおっぱいがまだ憧れの対象だった時代だ。劇中の少年たちがまだ見ぬおっぱいに憧れおバカな行動を繰り返すのが実に愛らしく描かれる。この時代設定が本作の成功へのカギであったことは間違いない。

観客が劇中のファンタジーを共有できたのは、綾瀬はるかのおかげであろう。
若く、きれいで、おおらか。生徒のペースに乗せられてうかうかと約束してしまうゆるさを持ち、約束したからには守らなければと思ってしまう不器用さもあり、そしてちょっぴり反社会的な側面も持っている。清潔感にあふれ、控え目な母性もあり、そしておっぱいが大きい。
劇中の先生の個性は、そのまま綾瀬はるかの個性と言っていいくらい。また露出せずおっぱいを上品に強調するような絶妙な衣装を着せてもらっていたりもする。

主人公の少女時代を演じた大後寿々花ちゃんも相変わらず素晴らしい。寿々花ちゃんという女優さんは、見れば見るほど好きになる気がする。
少年たちは最後までいい子にならず、愛すべきおバカ連中のままなのもいい。

綾瀬はるかは作品によって映りに差がある女優さんだが、本作では可愛く撮れているので、ファンは必見です。

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天装戦隊ゴセイジャーVSシンケンジャー エピックON銀幕 [映画関連]

2011年 竹本昇 監督

シネコンに行って「ソーシャルネットワーク」と「RED」と「キック・アス3D」を上映しているのを素通りし本作を観賞。まさかそんな日が来ようとは。おそるべし子供パワー。
子供と一緒に映画館に行くのにも慣れてきた。

スーパー戦隊シリーズでは、現在上映している作品と、その一つ前に放送していた作品を組み合わせた映画が定番になっている。今現在放送しているのは「天装戦隊ゴセイジャー」。もう終了だけれど。そして一つ前が「侍戦隊シンケンジャー」。シンケンジャーは、ここ数年のスーパー戦隊シリーズの中では飛びぬけて面白かった作品なので、映画で再び彼らを見られるのはなかなか嬉しい。

内容的には、過去のスーパー戦隊シリーズの映画作品と比べても新鮮味なく、まあこんなもんでしょう。
「シンケンジャー」本編の面白さを懐かしむ小ネタは沢山しこまれている。

私が注目しているのは「天装戦隊ゴセイジャー」で主人公のゴセイレッド・アラタを演じている千葉雄大。背もそんなに高くないし童顔で、女性が憧れるイケメンとは少し違うのだけれど、とにかく声がものすごくいい。普段はふにゃふにゃしゃべっているのだが、決めるところになると腹の底から実にしっかりとたくましい声を出す。ちょっと堺雅人に似たひびきもある声だ。それと体の動きもかなり切れがよく、所作が綺麗なのだ。役者としてのキャリアはまだ本作しかないのだそうだが、なんだか底力みたいなものを感じさせるのである。今後も活躍してほしい。

さて「天装戦隊ゴセイジャー」はもう終了なわけだが、次の戦隊は、「海賊戦隊ゴーカイジャー」。映画の中でもほんのちょっと登場して自己紹介する場面がある。
これがゴセイジャーとは偉い落差でびっくり。ゴセイジャーは天使なので基本いい子ちゃん。決め台詞も「星を守るは天使の使命」。それが次は海賊なのだからいきなり反体制勢力。チャラいのなんの。女子メンバーのポージングもお色気系だし、二丁拳銃で片足上げちゃって踊りながら打ってる奴も..決め台詞は「派手に行くぜ!」である。戦隊シリーズでも海賊は初めてなのでちょっと楽しみ。

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パラノーマル・エンティティ [映画関連]

2009年 シェーン・ヴァン・ダイク監督

パラノーマル・アクティビティ」もそんなに面白かったわけでもないのに、その模倣映画である本作まで見てしまう。wowowでモックバスター(大作映画の模倣作品)とその製作における有名会社、アサイラム社の特集をやっていたので、つい録画してしまったのである。

模倣映画とはいえそれなりに起承転結はまとまっているし、まあそれなりに楽しめる。別に本家を揶揄したりもしていない。本当に大作のヒットに便乗して似たようなのをただまっとうに作っただけという作品なのだ。

こういうのレンタル屋にあったら借りないのだけれど。


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アリス・イン・ワンダーランド [映画関連]

2010年 ティム・バートン監督

昔ディズニーのアニメーターだったころから、ディズニーと付かず離れずのティム・バートン。本作はそのバートン監督のディズニー映画だが、なるほど美術センスは完全にバートンのもの。しかしやはりディズニーであることからか昨今の風潮に合わせてか毒気がないというかインパクトがないというか。しかしそれでもまだ映像は頑張っているほうで、お話はさらに毒にも魅力にも乏しく雑な仕上がり。

原作はダジャレや言葉遊び、風刺、パロディにあふれた、ある意味不思議な面白さを持つ作品。それをジョン・テニエルの挿絵が盛り上げ、独特の美しい世界観がある。
一般受けが必要なディズニー映画で再現するのは難しい世界だが、アニメの「ふしぎの国のアリス」は、可愛らしい絵柄を使いながらも不思議と混沌の魅力を漂わせるのに成功していた。しかしそういうのって昨今のアメリカ人には難しくて受けないんだろうね。分かりやすくするためには対決の図式を作ることが一番簡単。しかしそれをやってしまったら、この作品が不思議の国のアリスである意味もないのでは。マッドハッターがレジスタンスしちゃ、マッドじゃなくなってしまう。

唯一面白かったのは主人公アリスのコスプレ。サイズや場面が変わるのに伴ってくるくるといろんなドレスや鎧を着こなし、とても可愛らしい。アリスがみるみる大きくなる場面を実写で見られたのはそれなりに興奮することではあった。
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ニュームーン/トワイライト・サーガ [映画関連]

2009年 クリス・ワイツ

トワイライト~初恋~」の続編。今回も少女漫画の世界を濃厚に展開する。

前作ではさほどでもなかったのに、今回私はすっかり10代の頃に返りました。思い返せばローティーンの頃読んでいた少女漫画の内容、こんなのばっかりだった。オオカミ男やヴァンパイアとの恋愛ものも読んでましたよ。人間としての自分の宿命と、特殊な彼への愛との間で揺れる主人公。そこにまた別のタイプの青年がアプローチしてきて...なんてのはもう少女マンガの王道である。

話は三角関係に発展する。あいてはウェアウルフの青年。青白くていつもドレスシャツを着ていてピアノを弾くヴァンパイアの彼とは正反対、ネイティブ・アメリカンで、たくましく、美しい肉体を持ち、体は熱く、心はピュア。しかも年下で幼馴染。うーんこちらもなかなかの設定である。

しかしヒロインは彼氏一筋。だって男二人を手玉に取る女性なんて、女性読者に受けないからね。でも内心ではもちろん熱いアプローチに揺れているわけで。そこも大事な妄想ポイント。しかも決め台詞が
「戦わないで!わたしのために!」
だもんね。たまらんよ。

なんだかもうこそばいというかこっぱずかしいというか、でもときめくのだ。とっくに忘れた気でいた自分の中の少女趣味を狙い撃ち、というか絨毯爆撃されたような気分である。だって生きるか死ぬかよりも、人としての魂を捨てるかどうかよりも、ネタばれにつきご注意→「プロポーズされちゃった(はぁと)」←の方が大事なんだもん。

前作とは監督が変わり、作風にも変化が。ストーリィや戦いのシーンは前作の方がよくできていて、森林の美しさも前作にやや劣る。その分少女漫画的要素はより盛り上がってきたし、男性陣も前作より格好よく撮れている。ヴァンパイアのメイクもだいぶ大人しくなり、ウェアウルフ・ジェイコブは前作ではもっさりしていたのにすっきりと垢ぬけてイケメンに!ウェアウルフとして覚醒する以前から顔がすっかり格好よくなっているので驚いた。
しかしその分ヒロインの美しさは減少。ヴァンパイアの少女・アリスの方がずっと可愛らしい。

ダコタ・ファニングがチョイ役とはいえヴァンパイアの重鎮で出演。出番は少ないのに素晴らしい存在感で、若手俳優たちを圧倒する。大物ってすごい。

さてさらにこれから先もどうなっちゃうのか予想はついちゃうしおそらく期待通りに進んでいくんだろうけれど、それでいい。今後も見守っていこうと思います。
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